ED治療薬個人輸入は危険です

インターネットの宣伝で”オンライン薬局”と称するものは個人で海外から輸入していることになります。一部医療機関でも医師が個人輸入して処方しているケースもあります。

ED治療薬個人輸入の危険性!

 

 

危険ED治療薬の個人輸入(偽造医薬品四社合同調査結果より)

偽物グラフ


インターネット流通の55.4%(日本:43.6%、タイ:67.8%)が偽造品でした。偽造品の品質にはばらつきがみられ、医薬品成分の含有量が承認されている用量より多い・少ないだけではなく、全く含有していないもの、他の成分、複数の不純物が含まれるものがありました。

※ファイザー社情報  グラフはバイアグラに限ったものではなく、他のED治療薬レビトラやシアリスを含んだ偽造品と真性品のパーセント率です。

個人輸入

医薬品などの輸入の規制

医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器は、人の健康や身体等に直接影響するものであることから、その品質、有効性及び安全性について、科学的なデータ等に基づいて確認がなされた製品だけが国内で流通するよう、薬事法によって厳しく規制されています。一般の個人が輸入(いわゆる個人輸入)することができるのは、自分自身で使用する場合に限られており、個人輸入した製品を、他の人に売ったり、譲ったりすることは認められません。一般の個人が医薬品の輸入が可能となっているのは、外国で受けた薬物治療を継続する必要がある場合や、海外からの旅行者が常備薬として携行する場合などへの配慮によるものです。

知的財産権侵害と個人輸入

海外から持ち込まれる偽造ED薬は、知的財産権を侵害するものです。偽造品の国内への持ち込みは禁止されています。もし個人輸入や海外から持ち帰ってしまうと、処罰を受けることもあります。また、海外から不正規ルート(医療機関以外)で入手したED薬は、偽造品である可能性も高く、思わぬ健康被害も予想されます。

医師等が治療に用いるために輸入する場合

医療従事者による医薬品等の個人輸入は、「治療上緊急性があり、国内に代替品が流通していない場合であって、輸入した医療従事者が自己の責任のもと、自己の患者の診断又は治療に供すること」を目的とする場合に限られます。医師によるこうした輸入を「医療従事者個人用」の輸入(一類型)と位置づけていますが、下記、医薬品副作用被害救済制度が適用されないため当院では行っていません。

健康被害事例(シンガポール/2008年2〜5月)

偽造ED治療薬やその他の漢方薬(いわゆる精力剤)3種を服用した患者で、低血糖による昏睡などの重篤な有害事象が発生した。 2008年5月現在、確認患者数40人、疑いのある患者87人。うち4人死亡(そのうち2人が偽造ED治療薬による死亡)。※ファイザー社情報

偽造バイアグラの製造現場

偽造バイアグラ製造現場の一例(中国)
偽バイアグラ工場
偽造バイアグラは、世界中で製造されています。 現在までに、日本を含む世界60ヶ国で偽造バイアグラが発見されています。偽造バイアグラの製造現場は、この事例のように不衛生であり、また流通経路での品質管理にも問題があります。(適当なポリ袋などにバラで入って送られてきます) (偽造バイアグラの錠剤は、品質管理されていない場所(アパートの一室等)でボトルに詰められています) 米国の住所から送られてくるバイアグラが本物だとは言い切れません。 (偽造バイアグラは、米国経由で日本に輸入される事例も確認されています)※ファイザー社情報

偽造バイアグラ写真

偽バイアグラ
偽バイアグラ2
偽物はとても精巧にできており、専門家でないと判別が難しいのが現状です。バイアグラばかりではなく、レビトラやシアリスも偽物が横行しています。※ファイザー社情報

医薬品副作用被害救済制度

厚労省から認可を受けた正規品のED治療薬であれば、医師の処方のもと、適正に使用していたのにも関わらず、重篤な副作用を生じた場合は医薬品副作用被害救済制度といって公的機関から治療費等で救済される制度が適用されます。財源は製薬会社の拠出金と国の補助金から賄われています。つまり責任も処方をした医師ではなく、製薬会社及び製造販売の許可をした厚労省側となるのが一般的です。これに対して、非正規品のED治療薬の場合は大概、海外から患者様への処方目的で医師個人が所轄の地方厚生局にて薬監証明の発給を受けたもの。つまり医師個人が海外から個人輸入したものなのです。厚労省も海外からの個人輸入の薬に対して注意喚起しています。

 

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